ブルーノ　パイヤール社の創業は、1981年。古い蔵元が多いなか、シャンパンの新規参入は非常に珍しく、戦後誕生した唯一の蔵元だ。元々、ブルーノ家は、シャンパーニュ地方で、古くからぶどう栽培家兼仲介業を営んできただけに、良質のぶどうの育成、調達の面で非常に恵まれた基盤があった。
現在、３種類のノンヴィンテージといくつかのヴィンテージシャンパンを造っているが、質へのこだわりも徹底していて、全製品、プルミエールキュヴェ（仏語で一番搾りの果汁）のみを使用。味わいは、すべて辛口だ。
その味わいは、20世紀最高と謳われる仏料理のシェフ、ジョエル・ロブションはじめ、アメリカのワイン評論家、ロバート・パーカーにも高く評価されている。
もう一つ、この蔵元のこだわりを物語るのが、バックラベルに、デゴルジュマン（澱を除去する作業）の日付けを初リリース以来、明記している唯一の蔵元であることだ。すなわちデゴルジュマンの際、ボトルが開けられるため、少量ではあるが、酸素が入り、その時点から酸化が始まる。日付けの明記は、飲み頃を逃さないための配慮からだ。そして、さらに嬉しいことに、価格はいずれもリーズナブルだ。